サポートメンバーの役割

テコンドーの大会や審査に臨むメンバーがいる場合、出場する本人の準備はもちろんですが、選手を支えるサポートメンバーの役割も非常に重要です。
サポートメンバーには、試合のインターバル時のアドバイスや身体のケアなど、様々な役割があります。
サポートメンバーの力があってこそ、選手は本番で最高の力を発揮することができますので、出場しないメンバーも含め、道場一体となって試合・審査に臨みましょう。

サポートメンバーの役割

例として以下が挙げられます。
・タオルや水分の提供
・身体のケア
・試合の応援
・試合動画の撮影
・ウォーミングアップのパートナー

また、サポートメンバーの中でも「コーチ(セコンド)」は、様々な厳格なルールの遵守が必要となる重要な役割を担います。
コーチ(セコンド)になるためには、知識や心構えが必要となります。
「コーチ」というと、スポーツの指導者のようなイメージが強いかもしれませんが、テコンドーにおける「コーチ(セコンド)」は、試合のインターバル時のアドバイスはもちろん、選手のスケジュール管理、汗拭き、水分補給など、選手が最高の状態で試合に臨めるよう、細かなケアも行います。
「コーチ」と「セコンド」は似た意味で使われることもありますが、国際大会では「コーチ」という語が使用されます。

コーチ(セコンド)の役割

・出場選手の付き添い
・スケジュール管理
・ウォーミングアップのパートナー
・試合準備のサポート
・インターバル時のアドバイス
・汗拭き、水分補給、アクシデントの対応

国際大会におけるコーチの規則

・コーチは、審判員の指示や決定に無条件で従わなければなりません。
・競技中、コーチはジャージと体育館シューズを着用しなければなりません。ただし、ショートパンツは禁止です。コーチは選手のためにタオルと水のボトルを持参することができます。
・組手、型などの競技中にコーチはコートから1 メートル以上離れていなければなりません。スペシャルテクニックとパワーブレイキングの競技中、コーチは試割り台等の設備から1 メートル以上離れていなければなりません。
・競技中、コーチは競技を妨害するような行為をしてはなりません。
・競技中、コーチは、落ち着いた姿勢で、選手に対し手のジェスチャーや口頭での指示することができます。
・コーチはレフェリーの承認なしにコートに入ってはいけません。
・競技中、コーチは所定の席に着席していなければなりません。コーチは選手に指示を与えるために席から立ち上がってはいけません。
・競技中に指示を与えるとき、コーチは冷静沈着に行動し、また礼儀正しく行動する必要があります。
・競技中にマナーを守る必要があります。ガムを噛んだり薬物やアルコールの影響下にあってはなりません。
・コーチは、選手が競技場とスタジアムの公共エリアの両方でテコンドーの精神を遵守し行動しなければなりません。
・コーチは、選手の規則違反または不適切な行為に対して責任を負うものとします。
・​​コーチ以外にもチーム内の選手やサポートメンバーが競技観戦中に対戦相手を嘲笑または侮辱してはいけません。

以上は、試合の際におけるコーチ(セコンド)の役割と規則ですが、普段は道場の稽古でのトレーニングのサポーターや稽古パートナーとなったり、対戦相手の研究を行い試合の作戦を一緒に考え、身体のケア、減量のサポート、メンタルケアなども行います。常に選手に寄り添ってあげることが大事になります。

サポートメンバーのサポートが、試合の勝敗や審査の合否に影響することも十分にあります。
サポートメンバーも、一緒に試合・審査に参加しているという緊張感や責任感を持って、役割を全うするようにしましょう。
もちろん選手自身も、サポートメンバーのお陰で出場でき、パフォーマンスを発揮できていることを忘れないようにしてください。
試合の勝敗や審査の合否に関わらず、道場一体となって喜び悲しみ合い、一緒に成長していける道場となることを願っています。