4年ぶりの隅田川花火大会、隅田川とうろう流し

隅田川は、下町に住む人々にとって昔から身近で特別な存在です。
多くの文学作品や浮世絵の題材となり、瀧廉太郎の「春のうららの 隅田川…」という歌「花」はとても有名です。
今でも、隅田川では様々なイベントが開催され、地元民からも観光客からも愛されています。
今回は、今年の夏に4年ぶりに開催された2つのイベント、隅田川花火大会と隅田川とうろう流しについて紹介します。

隅田川花火大会

日時:2023年7月29日(土)19:00~20:30
場所:桜橋下流~言問橋上流(第一会場)、駒形橋下流~厩橋上流(第二会場)
国内最大級を誇る花火大会で、約2万発の花火が夜空を彩りました。
今年の人出は過去最多の103万5千人だったそうで、大変な混雑でした。

隅田川花火大会の起源は、江戸幕府8代将軍・徳川吉宗の時代、享保18年(1733)に催された最初の両国川開きにまで溯ります。 両国川開きは、当時の大飢饉や江戸に流行した疫病による死者供養と災厄除去を祈願して行われたもので、この川開きの初日に花火が打ち上げられました。
以後、両国の川開きと花火は昭和36年(1961)まで続けられ、交通事情の悪化等を理由に中止されてしまいますが、昭和53年(1978)、隅田川花火大会と名前を変えて復活し、現在に至っています。

隅田川とうろう流し

日時:2023年8月12日(土)18:30〜20:00
場所:吾妻橋~言問橋
墨田区・台東区が連携し、隅田川とうろう流しが行われました。
東京スカイツリーなどの夜景を背景に、多くの地元住民や観光客が想いを込めて灯籠を流しました。

隅田川とうろう流しは、関東大震災や東京大空襲などで隅田川で亡くなった方の霊を弔うために始まりました。 昭和21年(1946)に浅草で行われた復興祭の際、行列をなした親族たちが隅田川の川岸から灯籠を流したことをきっかけに、毎年約3,000個もの灯籠を流すようになったそうです。
花火の打ち上げや、消防庁による吹奏演奏も行われ、国際的なニュース報道もされるほど盛況でしたが、隅田川の防潮堤の整備をするため昭和40年(1965)を最後に中止となりました。
そして、隅田川沿岸の親水テラスやスロープ整備が整った2005年、浅草観光連盟が40年ぶりに「流灯会」(りゅうとうえ)を実施。2018年以降は、隅田川を挟む墨田区と台東区浅草の連携事業として行われるようになりました。
死者の魂を弔うために始まった行事ですが、今では、故人の名前だけでなく、願いごとや、思い思いの絵がかかれた灯籠が流されています。

テコンドー押上道場では、花火大会もとうろう流しも、いずれの日も通常どおり16時まで稽古がありました。
来年は、稽古終わりに道場生と一緒に見れたら、と思っています!